CMSよりFXのスプレッドに関するお知らせがきました。先だってお伝え致しました、5通貨ペア(EUR/USD, USD/JPY, AUD/USD, USD/CAD, NZD/USD)のスプレッドを縮小し、【固定型】から【変動型】への移行を予定しておりましたが、誠に恐縮ではございますが、実施日を延期させていただくことに致しましたので、お知らせさせていただきます。
2010年度シンガポール政府予算
去る2月22日にターマン・シャンムガラトナム財務相より2010年度(10年4月〜11年3月)シンガポール予算案が発表されました。
(シンガポール予算ウェブサイト御参照)
http://app.singaporebudget.gov.sg/budget_2010/default.aspx
凡そ、国民にとって最も重要な政府アナウンスは、(例えば"宣戦布告"等の非常事態を除きますと)とりもなおさず「予算」ということになります。
シンガポールの予算年度は日本と同様(というか英国と同様といったほうがいいでしょうか)4月に始まり3月に終わります。従い毎年2月下旬頃(注)に発表されるシンガポールの翌年度国家予算スピーチは、8月9日の独立記念日(ナショナルデー)の首相演説と並びシンガポール国民の注目をあびます。
(注)昨年の2009年度予算につきましては、それこそ「過去に例の無い世界経済危機」に対応した「過去に例の無い措置を盛り込んだ」緊急経済対策予算であった為、通常時より一ヶ月前倒しの1月に発表されました。
さて、シンガポールの予算案には、作成側である政府の方針を表したキャッチコピーがつきものになっています。
今回の2010年度予算のキャッチコピーは、
「TOWARDS AN ADVANCED ECONOMY:
SUPERIOR SKILLS, QUALITY JOBS, HIGHER INCOMES」
です。
因みに昨年2009年度予算のキャッチコピーは
「Keeping Jobs, Building for the Future」
というものでした。(危機感が表れていて「いかにも」っていう感じですねえ。)
面白かったので過去の予算案のキャッチコピーを調べてみますと以下の通り。
2008年度 「Creating a Top Quality Economy, Building a Resilient Community」
2007年度 「Ready for the Future, Ready for the World」
2006年度 「Building On Our Strength, Creating Our Best Home」
2005年度 「Creating Opportunity, Building Community」
2004年度 「Building a Future of Opportunity」
2003年度 「Seizing Opportunity in Uncertainty」
2002年度 「A Budget For a Different World」
2001年度 「Entering The New Millennium : A Place For Everyone」
こうやってみてみますと、各年度予算のキャッチコピーがいかにも夫々の時代状況を反映したものになっている事が伺えると同時に、今回の2010年度予算のキャッチコピーが(単に過去10年の中で最も字数が多いという瑣末な発見ではなく、又)昨年度とはニュアンスがうって変わったというだけでもなく、この 10年の中では今まで以上により具体的にシンガポールが将来向かうべき(と政府が思っている)方向性を明示した感があります。
昨年度の政府予算は、(それこそ)「過去に例の無い世界経済危機」に対応したもので、「レジリエンス(回復)パッケージ」と冠された(政府貯蓄の初の取り崩しを伴う)205億Sドル規模の緊急景気対策が盛り込まれ、税還付等の国民への直接給付、あるいは企業のシンガポール国民の雇用継続支援目的での「Job Credit」スキーム等々という新たな試みが導入され国民への直接・間接の判り易いベネフィットがあったのに対し、今回の予算ではそういった「直接」国民に跳ね返る追加政策は組み込まれてはいません。
従いまして昨年度との比較と言う意味で、単に「インパクトに欠ける予算」として捉えられている向きがあるのですが、今回の予算の特徴はそのキャッチコピーが示しているように、一言で言うと(向こう10年を見据えた)「生産性の向上」
を目指すもので、その結果としての
「実質所得の向上」
が目標として掲げられており、シンガポールという国の今後の方向性を打ち出したと言う意味では大いに注目されます。
今回の予算においては、これが達成された場合10年後の実質収入は現在より1/3上昇する、と見込まれています。